2016年1月14日 更新

【安全は大丈夫?】ガス自由化で解決すべき問題は保安

ガス自由化が2017年から施行されるが、解決すべき問題の1つは「保安」です。ガス漏れなどの事故は大事故につながるために保安が非常に重要なポイントとなってきます。現時点でどのように保安は確保されているのでしょうか?

ガスの安全・責任は各地のガス会社が担っている

自由化前の今の段階において、ガスの安全や責任は、各ガス会社が担っています。
安全管理やガス導管の整備などに対しても各ガス会社が進めており、ガス自由化によってこのような安全はどう分担されていくのでしょうか?
 現在はそれぞれの地域の都市ガス会社が保安の責任を負う。
エネファーム・パナソニック (25498)

 電力、都市ガス、プロパンガスを問わずエネルギー事業者は常に、保安がすべてに優先されるとされてきた。ことに一次エネルギーであるガスの場合、海外に比べても厳しい保安規制が、天然ガスやLPガス(プロパンやブタン)、石炭ガスなど燃料ガスでの事故発生を極めて低く抑えてきたという見方がある。
現在、家庭向けの都市ガスは、地元のガス会社からしか買えないことになっていますが、電力と同じように小売りも自由化された場合、私たちの選択肢はさらに広がることになります。
現在は都市ガス事業者が保安責任を負っていますが、導管部門が分離された場合、導管事業者が負うことなるのでしょうか?それとも小売り会社でしょうか?

ガスによる事故は増えてきている・・・

普段気にせずに使っているガスですが、ガスの事故は大きな事故(死亡事故)につながることが多く、安全性が重要視されています。
しかし、ここ近年このガス事故の件数が増えてきています。
ガスの安全見直し隊サイト|学ぼう!ガスのこと|経済産業省 商務流通保安グループ ガス安全室 (25504)

都市ガスの事故とLPガスの事故に共通しているのは、平成18年以降の消費段階での事故件数の急増については、「不正改造に起因するガス瞬間湯沸器のCO中毒事故等を受けた、事故届出の厳格化に伴う事業者の法令遵守意識の高まりによる補足率の向上が大きく影響したものと推測される」ことが挙げられる。
消費段階の全事故件数(LPガス+ 都市ガス)
ここ数年の事故件数は急増し、そのうち漏えい着火が大部分となっています。また、CO事故件数が増加し、死亡事故が発生しています。うち、業務用厨房が増加しており、原因は換気忘れ、換気設備・消費機器の手入れ不足と見られています。

自由化によって、ガスの安全はどこが保証してくれるのか・・・不透明な状況

ガスの導管分離などの改革が進められる中で、ガス事業に新規参入する会社も増えてきそうです。
大切なガスの安全について、不測の事態が起きた場合などにどこが責任を持つのかをはっきりとさせないと自由化は進めてはいけませんね。
責任と覚悟 | セイワ化成工業株式会社_Webサイト (25499)

安全に対する責任は、どこが担うのかを早く決めてほしいものですが…
ガス小売り自由化デメリットとしては、現在は都市ガス会社が保安についての責任を負っているわけですが、ガス導管部門が分離された場合、ガス導管事業者が負う事になるのかそれとも小売り会社なのか、はっきりとした線引きがされていないのが懸念材料となっています。
第4回ガス安全小委員会では、小売り全面自由化後の保安規制について議論、需要家の保安責任について先般開かれた第9回ガスシステム改革小委員会で導管事業者に保安責任を課す案が有力としていましたが、この委員会では新規参入者を含めた小売り事業者に保安責任を課す案の方が優勢となり、同じく紛糾しました。
改革で都市ガス事業者は導管事業者と小売り事業者に分かれるとされることから、電気事業者などの新規参入者側は保安責任は導管事業者に担せたいと主張、既存の都市ガス事業者側は保安の維持・確保を図る観点から、小売り事業者に担せたいと主張し反論したようです。現在のところ、小売り事業者責任論が優勢の状況ですが、結論については小売り事業者にした場合における業務委託の検討も含め、次回の委員会に持ち越しました。
ガス小売り全面自由化に向けた保安制度の見直しで、ガスの屋内配管工事に関する規定が新たな火種になる可能性が出てきた。ガス事業法改正では、内管保安の責任をガス導管事業者が負うと規定。
自由化後も、緊急事態への体制が整う既存ガス会社が、新規参入者の供給先を含めて保安業務を請け負う仕組みを考えるべきではないか。
ガス全面自由化にはもちろん懸念点もあります。まずは安全面の問題、導管部分を大手都市ガスから切り離した場合、保安責任が誰が負うかが焦点になります。
新規参入者は安全に関してはノウハウや経験が十分でないため安全面で不安に考える消費者も多いはずです。

ガスの安全は大前提

【バイトと】給料を貰う=責任を負うこと【正社員の違い】 (25500)

毎日使っているガス、現段階で各家庭に安定供給されています。
ガスの小売り自由化で自分に合ったガス会社を選択できるのは嬉しいことですが、それもガスの安定供給や安全性が確保されたうえでの話です。

2017年4月から開始される自由化に伴い、ガス事業に新規参入する会社もますます増えるでしょう。
ガス導管の未整備地域が多いという問題点も浮き彫りになっていますが、不測の事態におけるガスの安全性も大きな問題点と考えられます。
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にんまり にんまり

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