2017年3月7日 更新

電力自由化を行わなければならない本来の意味を探ろう

2016年度から始まった、この電力自由化も少しは認知度が高まっているようですが、まだまだ一般のご家庭には浸透していないようです。また電力自由化をご存知の方であっても、この制度が始まった意味が原発事故の影響で、原子力発電が行えなくなった為に、急きょ開始されたように思われていますが、実はこの電力自由化の計画は、以前から開始されておりその意味あいも別な所にあったのです。最初は1995年の電気事業法改正から始まり、その目的は海外での競争力をつける為行われました。

■電力自由化の経緯と電気事業法改正の行方

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我が国は2011年に、歴史上まれに見る大災害によって、有史以来最悪とみられる第三次に見舞われました。民さんもまだ記憶に新しい東日本大震災が、この大惨事にきっかけとなったのです。その地震の規模も、観測史上最大の地震でM9という大地震で、その震源地は岩手県沖から茨城県沖にかけての、10万km2もの広大な範囲が震源地とされています。津波は10mを越え、運悪くこの地にあった福島原子力発電所は、大惨事となるメルトダウンを引き起こし、現在もいまだ復旧に見込みは立っていません。
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■電力の自由化の流れとその国際的な背景と情勢

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3.11の大震災以来、我が国の原子力発電事業は、全くの暗礁に乗り上げてしまいました。国内の電力生産の3割以上を、この原子力発電に頼っていた我が国では、原発の恐ろしさを知った国民の圧倒的な声を、無視する事は出来ませんでした。全国各地にあった原子力発電所は、この数年後にほとんど発電停止に迫られると、代替エネルギーとして火力発電に頼らざるを得なくなって来たのです。

その結果、輸入に頼っている天然ガスや化石燃料の高騰や為替の影響により、全国で電気料金の値上げが相次ぎ、その後電力の自由化に結び付くのですが、実際には1995年からこの電力の自由化計画は始められていました。本来の目的は、日本企業の海外企業に対しての、対抗策の一つとして考えられていたのです。海外の格安製品は、次第に性能を上げていき、このままでは日本製品の危機となりえる為に、その対応策として電力の自由化を考えたのです。

電力の自由化は、一定の価格競争を産み出しますので、安くなった電力でその競争力を身につけられる事にもつながるのです。また企業は、大量に電力を買うお得意さんでもありますので、安定した需要も見込めるのです。

■抜本的な制度改革を行った電気事業法改正の見直し案

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1995年に行われた電気事業法改正では、これまで国内の大手10社が、地元の電力の全てを握っていましたが、この改正法で新規事業者が大手電力会社の送電線を使って、他の電力会社に送電する卸託送の規制も緩和される事になりました。独立系発電事業者の参入が認められると同時に、電力会社が他の電力会社や卸電力事業者以外からも電気の供給を受け、これを購入する事ができるようにもなったのです。

次の大きな流れとなったのは、1999年の電気事業法改正案で、電力供給区分は特別高圧にのみ、優先的に自由化が促進される事になり、2000wを超える特別高圧区分の利用者が、この恩恵を受けられるようになりました。この恩恵が受けられたのは、大手のデパートや規模の大きな大工場などで、この結果特定規模電気事業者の参入も認められるようになったわけです。

特定規模電気事業者は、従来の大手電力会社のケーブルを利用できるほか、大手からの障害を受けない公平で公正なルールも定められ、供給時のトラブルに備えてのバックアップ体制も取られ、大手電力会社と共にその枠組みに取り入れられるようになったのです。

■電力の自由な枠組みを積極的に取り入れていこう

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1999年の電気事業法改正案により、特別高圧にのみ自由化が許されたのですが、全面自由化に向けては、大いに意味のあった出来事と言えるでしょう。2000Wに満たない企業との不公平感から、さらに自由化の区分が高圧区分にまで及ぶ事となったのです。

2003年の電気事業法改正によって、これまで恩恵の受けられなかった契約規模が50w以上の高圧区分では、2005年度より自由化の対象となったおかげて、中小企業や中規模工場などが新たに恩恵を受けられるようになりましたが、この高圧部門にはマンションなどがある為に、今度は一般住民からの不公平感が噴出するのを予想し、ついには2016年度からの全面電力自由化へと繋がって行ったのです。

送配電部門の公平性と透明性を確実にする為に、卸電力取引所も設立され、癒着を防ぐ意味でも一部会社も別会社にされ、多くの規制が設けられているのです。こうして、料金メニューや選択プランの設定要件も緩和されると共に、機動的な料金改定が可能になったわけです。また突然の事故やあらゆるトラブルも想定しており、これらのバックアップ体制も取られていますので、安心して電力の供給を受ける事ができます。
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