2017年4月3日 更新

ガスの小売り自由化でも、厳しい新規参入・・・後押しする動きも

ガスの小売り自由化が始まると、ガス事業に新規参入する会社も増えて、価格競争が激しさを増すと考えらえています。その結果、私たち一般家庭でもガス料金が安くなる可能性もできますが、この新規参入が意外にも厳しいと言われています。

ガスの小売り自由化で新規参入が増えて、ガス料金が安くなる・・・との見通し

自由化政策に伴って、今まで独占されてきたガス会社によるガス供給事業に新規参入する会社も増えるようです。
そうなると顧客獲得のために価格競争が激化することが予想され、より安いガス料金やセットプランを提供する会社を自由に選択することができるようになります。
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独占市場だった都市ガス市場に新規事業者が参入することで、価格競争が起こり、消費者の都市ガス購入における負担が減ることが期待されています
エネルギーの自由化は地域独占を認めるこれまでのシステムを改め、新規参入者を増やし競争原理を働かせ、電気やガス料金の引き下げにつなげるのが最大の目的だ。
家庭向けの都市ガスにも新規参入が認められ、料金規制も撤廃される見通しで、大口だけでなく家庭用でも価格競争が始まることとなりそうだ。

一般家庭でもガスの供給会社を選べるようになる見通しだ。家庭向け市場の開放で新規参入が増えれば、価格の競争が始まるほか、新たなサービスが生まれる可能性も出てくる。
今まで独占されてきた市場に新規企業が参入してきた場合、当然競争が生まれます。その結果価格が下がるということが市場の原理により予想されます。競争は価格に限らず、サービスの質にも影響を及ぼしカスタマーサービスの向上につながることも期待されます。

本当にガス料金は安くなるの?

ガス料金は自由化によって必ずしも安くなるという訳ではないようです。
ガスを生み出す燃料が社会情勢などによって高騰する可能性も否定できません。そういった場合は高くなってしまうこともあるでしょう。
プロパン業者の中には大規模化によって都市ガスに参入する動きもある。元来、プロパン事業は価格規制もなく完全に自由化されているが、地域によっては業者が寡占状態にあり、価格が平均的な都市ガスに比べて非常に高い業者もある。都市ガスが供給されていない地方などの消費者の不満は大きい。都市ガス小売り自由化は、こうした都市ガス未供給地域での競争も促進することになりそうだ。
ガス小売り自由化と時を同じくして世界的に燃料が高騰したという事情があるため、一概に「自由化前」「自由化後」で比較することはできません。ですがイギリスのガス料金はEU諸国の中でも明らかに低い水準にあるため、これは自由化による価格競争の結果だと評価されています。

ガスの自由化で本当にガス料金は安くなるのか? - 電力自由化ライフ

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ガス自由化が2017年4月から始まりますが、ガス料金は本当に安くなるのでしょうか?まだまだ不透明なガスの自由化ですが、現時点でどのような予想がされているのでしょうか?

ガス領域への新規参入は難しいことも・・・

2017年にガス自由化が全面的に解放されますが、プロパンガス業界では既に数年前から自由化が行われています。しかし、実際に価格が安くなったなどの話を聞くことも無く、ましてや実際にサービス云々などとの声も聞くことがありません。これは業界の体質が、自由化によっても改善されていない事を意味しており、実際にプロパンガス業者を変える事で、料金が安くなったケースもあるが、後に燃料高騰での値上げを要求してくる場合も多いのです。プロパンガス業者の体質は、ボンベ一つで変更の効く世界だからこそ、よその客を取らないという暗黙のルールがあり、ガス会社は共同の組合などでの申し合わせがある為に、新規の業者が入りりにくいという事があります。また、マンションなどが建っても、最近はオール電化する事も多くなり、プロパンガスの需給率も上がっていないという現状があるのです。
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2003年のガス事業法改正により、ガス会社は託送供給義務を課され、公平で透明性の高い託送料金と託送条件の公表と経済産業大臣への届出が義務付けられることとなった。託送料金は、家庭向けなど非自由化部門の認可料金算定の根拠となる総原価のうち、託送供給に関連する部門・項目を用いて算出される。
 一方、LNG輸入基地を保有するのは大手都市ガス会社、電力会社および一部の石油会社に限られており、第三者による基地利用は進んでいない。このため、輸入基地を保有しない事業者の、自由化対象需要家向け販売への新規参入は難しいものとなっている。
ガス事業は自由化されてますが、実際のところ自由競争はほとんど行われていません。
ガス業者間には他社のお客を奪わないという暗黙のルールがあり
また、地域ごとに組合のようなガス会社独自の組織化がされています。

このため、新規参入は余程のことがないと難しいでしょう。
そもそも自由化される家庭用の需要は頭打ち。既に自由化されている工場や業務施設など大口の需要を獲得しない限り、成長は難しい。地方は空洞化などで、その大口需要ですら縮小傾向。「地方の都市ガスの多くは『完全自由化されても、どうせ新規参入者なんていない』と思っている」

新規参入を後押しする動きも出始めている

ガス供給業者の長く古い体質は、透明化された現在でもなかなか治る事は無く、ただでも都市ガスより高いプロパンガスを使い続けなければならない不合理さは、利用者だれでも感じている事ではないでしょうか。しかし一方で、新規ガス供給業者を後押ししてくれる動きもあり、法整備も行われ始めて来ています。ガス業界では、保安義務の履行体制というものがあり、小売業者にはガス器具の点検と危険発生防止周知が法律で義務付けられているのです。新規参入業者では、この態勢づくりを行うだけでも大変なコストがかかり、二の足を踏む事になっていました。しかし、この法改正によって、従来の既存事業者に、これを委託できる事になり、既存業者は業務委託の依頼があった場合には、これを断れない事が定められたわけです。また電力自由化との組み合わせで、メリットが生まれる事もわかって来たのです。
どういった分野にせよ、新規参入するということは負担の大きいことです。
価格競争を促そうとするのであれば、新規参入する会社が増えなければ全く意味がありません。
そこでこの新規事業者を後押しするような法案も考えられてきているようです。
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新規事業者は、安全管理に対して委託できる

ガスの小売り事業者にはガス器具の点検と危険発生防止周知が法律で義務付けられています。これを保安義務の履行体制と言うのですが、これもいままでガス事業を扱っていない事業者にとっては準備に時間と予算がかかってしまいます。

そこで新規事業者は既存事業者にこの部分の業務委託ができることが決まっており、また既存事業者は業務委託の依頼があった場合、断れないことが法律で決められました。

既存のガス会社に独占されてきたガス導管を、新規参入者が使いやすくするようにし始めた

自由化後に既存のガス会社が有利にならないように競争環境も整備する。これまではガスを運ぶ導管を自由に設置できなかったが、一定の理由があれば設置できるようにする。経産省は販売シェアが7割に達する東京、大阪、東邦の大手3社の導管部門は分社化を義務づける検討に入った。

小売りに参入する企業は大手に導管の利用料を払わなければならない。分社化により経営の透明性を高め、利用料を抑制する狙いがある。
都市ガスの小売り全面自由化に合わせ、現在はガス導管の整備・管理から小売りまでを一貫して手掛ける都市ガス事業(一般ガス事業)は、法律上、「小売り」「導管」の2事業に再編される。同じ地域で複数の事業者がガス導管を整備すると非効率になるため、導管事業は従来通り地域独占を維持。小売り事業者は、導管事業者に利用料(託送料)を支払って消費者にガスを供給する。

ガス導管の利用料は現行の届け出制から認可制に変更し、導管を利用する新規参入事業者に不利にならないよう国の規制を強化する。

正当な価格競争を促すのであれば、法を整備する必要がある

プロパンガスの料金がほとんど下がらないのは、業界体質改善がなされない事もありますが、法整備自体がこの自由化に追いついていないという事もあります。2017年にこの全てのガス自由化が行われるのは、この法律すべてを変えなければならない事で、実質の値下げはこれからが正念場と言えるでしょう。プロパンガスの燃料は、自由化が始める2017年から、実は前から価格は下がっているのです。しかも3年前から2017年度と見比べてみると、その下げ幅は60%も下がっているのに、平均した値下げは5%ほどにしかなっていまいのです。やはり本格的なガス業界への体質改善を目指すのであれば、法によって強制的に変える必要があり、問題点の洗い出しと共に法律を整備していく必要があります。具体的にはガス導管の問題ですが、ガス管には危険性を伴うという事もあり、新規参入業者も平等に扱うという事ですが、その責任の所在もはっきりしなければならず、独占させないための強制措置も必要でしょう。
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現行するガス事業に対し、正当な価格競争を促すためには新規参入しやすい環境を、法で整えるべきだと考えます。
ガス事業はいまだガス導管が整備されていない地域(プロパンガス使用地域)なども存在し、まだまだ発展途上と考えられます。
そのような中で1からの新規参入は負担も大きいものでしょう。

・ガス導管を新規参入事業者が使いやすいようにする
・どこが安全管理を行うのか決める
・独占市場を開放するための規制緩和を具体化する

といったことも国レベルで必要となってくるでしょう。
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