2015年11月4日 更新

電力自由化-今の電力供給のしくみは?自由化後はどうなるの?-

今話題の電力自由化。あれ、まず今どうなってるのか分からない。。。家庭用電気ってどうやって作られて家まで来てるの??

家に帰って電気のスイッチをパチリ、ドライヤーを使うときにコンセントにプラグをプスリ。
これで電気が使えるのが当たり前。
電気代は東京に住んでいるから東京電力に、大阪だったら関西電力に払う。電力自由化が話題になるまでそれ以外の方法があるなんて考えてもみませんでした。

何々、じゃあ電力自由化すると例えば東京に住んでいて九州電力と契約することも可能になると・・・ーん?どゆこと?そもそも電気ってどうやって家庭まで届いてるんだろ?電線?電線って誰のもの?そんな電力供給の初歩の初歩のお話です。
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電気の旅

電気の旅のスタートは、電気を作る発電所です。主な発電所には水力発電所、火力発電所、原子力発電所があります。
電気が作られて家庭に届くまで

電気が作られて家庭に届くまで

発電された電気は、数万~数十万ボルトの高い電圧で送電線によって変電所まで送られます。

変電所では変圧器により低い電圧にして工場や家庭に配電します。

大量の電気を使う工場などへは、7万ボルトや6千ボルトなど高電圧で供給していますが、家庭で使われる電気は柱上変圧器で更に100ボルトや200ボルトなど低い電圧にして、比較的安全な電圧で供給されます。
なるほど。こうして電気は私たちの家まで来ているのですね。

でもどうして旅の途中でそんなに電圧を変えなければならないのでしょうか?
発電所で必要な電圧に調整してから送った方が効率がよい気がしますが。。。
変圧の流れ

変圧の流れ

変電所の役割

送電効率のため電圧を高くする。
使用場所にあった使いやすい電圧にする。
電気を集め、必要な箇所へ分配する。
故障した個所の切り離しをおこない、確実に電気を送る。
高い電圧にして送るわけ
電気を送るときは、送電中のロスを少なくするために、電圧を高くします。
電流が送電線を流れると、電気抵抗のため熱(ジュール熱)が出ます。この熱が出ただけ電気がロスすることになります。ところで、この熱は電流が多いほど出る(ジュールの法則)ため、電流を少なくしてやればロスが少なくなるわけです。
同じ電力の電圧と電流は反比例するので、電流を少なくして送電中のロスをへらすためには、電圧を高くする必要があります。
手間をかけるにはその理由があるってことですね。

既存の電力会社

現在私たちの家庭に電気を供給している会社を一般電気事業者といいます。
北海道電力(株)、東北電力(株)、東京電力(株)、中部電力(株)、北陸電力(株)、関西電力(株)、中国電力(株)、四国電力(株)、九州電力(株)、沖縄電力(株)の10電力会社が一般電気事業者に該当します。
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なぜこの10社になっているのか?
かつて日本では、中小の電力会社の設立が相次いでいましたが、大正末期に電力会社の統合が進み、5大電力会社(東京電燈、東邦電力、大同電力、宇治川電気、日本電力)にまとまりました。その後の1939年、戦時国家体制により、電力会社は特殊法人の日本発送電と9配電会社に統合。そして戦後、9電力会社への事業再編が行なわれ、ほぼ現在の体制が築かれました。そして後に、沖縄電力が電気事業連合会に加盟して今日に至っています。
戦前からの長い歴史があって今の10社になっているのですね。

つまり今、一般家庭では必ずこの10社のどれかから電気を買っています。
その電気はこの10社の電気事業者どれかの発電所でつくられて、変電所や送配電線を通って家庭まで届くわけです。

では新たに電力事業に参入しようという会社は自社で発電所から変電所や電線などを準備しないといけないのでしょうか?

新電力の電力供給のしくみ

新電力は、電力会社の送電部門と託送供給約款に基づき接続供給契約を締結します。
接続供給とは、新電力が供給する電気を電力会社が受電し、電力会社の送配電設備を介して同時に同量の電気を需要家に託送するとともに、電気が不足した場合には、その不足した電気の補給を行うことをいいます。
電力会社は、送配電網を連係する発電・需要全体を管理しており、お客様が電気供給者を変更しても、電力の品質や供給の安定性は変わりません。
新電力のしくみ

新電力のしくみ

新電力は既存の電力会社の送配電網を利用して電力の提供をするわけですね。
そして送配電網の使用にかかる費用は新電力が負担するので私たちが別途費用を負担することはないし、万が一の時には電力会社が電力を補給してくれるから突然停電するようなこともないと。
ようやく基本的なところが分かりました。

新電力(PPS)会社って?

新電力(PPS)とは、既存の大手電力会社である一般電気事業者(現在、北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、 関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力など)とは別の、特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier) のことで、 「契約電力が50kW以上の需要家に対して、一般電気事業者が有する電線路を通じて電力供給を行う事業者(いわゆる小売自由化部門への新規参入者(PPS)」 (資源エネルギー庁)となっております。
つまり、契約電力が50kw以上ならば、既存の東京電力や関西電力など以外の新しい電力発電会社と電力契約を自由に取り交わす事ができるのです。 また、2016年4月1日からは一般家庭や商店などの50kW未満の契約でも電力の小売全面自由化が実施され、電力会社と自由に契約できることが決定しています)
何と新電力の総数774社!!(2015年10月21日現在:経済産業省資源エネルギー庁HPより)
選択肢が多いのは良いことかもしれませんが、この新電力と既存の電力会社から新しく契約する電力会社を選ぶのはたいへんです。

他にもソーラーパネルを設置して家庭で電気を作るなんて選択肢もありますしね。。。

2000年から電力自由化が始まっていたため、企業向けには新電力を複数社一括で見積できるサービスを提供しているサイトもあります。一般家庭向けにもそういうサイトを作ってほしいですね。
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