2015年11月20日 更新

マイカーが発電所に!?三菱アウトランダーPHEVの実力

三菱自動車工業から販売されている自動車アウトランダーPHEVは、走る発電所として大きな可能性を秘めています。電力自由化を目前にして、外部からの送電を受けずにどこまで生活できるかまとめてみました。

どんなクルマなの?

プラグインハイブリッドEVシステム - 三菱の電気自動車 - EVポータル (8907)

三菱自動車工業が2013年に発売した「アウトランダーPHEV」。モーターとエンジンと外部充電可能なバッテリーを積むという意味では、PHV(プラグイン・ハイブリッド)やレンジエクステンダー付きEV(電気自動車)に近いが、他社のPHVよりもEVメインで走るし、レンジエクステンダー付きEVと違ってエンジンを駆動としても使う。両者のいいところ取りをしたモデルと言えるだろう。さらに前後2モーターで駆動する4WDシステムは、三菱自動車のお家芸の4輪コントロールで悪路や低μ路の走破性も高く、搭載するバッテリーは満充電なら一般家庭1日分の電力に相当。さらにエンジンを発電機として使えば、ガソリン満タンで10日分の電気をまかなうという。
いろいろなクルマのいいところをもっていて走行性能や悪路での走りなどは、三菱自動車伝統のよさを引き継いでいるようです。なおかつ電気自動車の機能まで備えているとは驚きです。
アウトランダー / アウトランダーPHEV | 乗用車 | カーラインアップ | MITSUBISHI MOTORS JAPAN (8911)

大きなバッテリーを積んだ新世代のプラグインハイブリッドEVシステムは、日常のほとんどのシーンで電気自動車の静かでクリーンな走りを楽しめます。それはいわば、ガソリン発電所を内蔵した電気自動車。ご近所や街中ではモーターで走り、バッテリーの残りが少なくなった時やパワフルな加速が必要になった時は、エンジンが発電を始めモーターとバッテリーに電気を送ります。もちろん、減速する力もバッテリー充電へと無駄なく利用。また高速道路では主にエンジンにより走行、さらに加速が必要な時はモーターがアシスト。静かでクリーン、そして、より遠くまで。三菱自動車の新しい提案です。
電気自動車して安心の大型バッテリー搭載であらゆる場面で電気自動車として活躍できる性能とエンジンによる発電および力強い加速もできる、新世代の車といえます。

クルマの内部はどうなっているの?

走行性能 | アウトランダーPHEV | 乗用車 | カーラインアップ | MITSUBISHI MOTORS JAPAN (8915)

1 ツインモーター 4WD
モーター駆動により、大きな初動トルクを発揮。さらに、前・後輪それぞれに独立した高出力モーターを搭載したことで、より細やかな四輪制御が可能に。

2 駆動用バッテリー

エネルギー密度の極めて高いリチウムイオン電池を搭載。低重心による優れた操縦安定性も実現。

3 フロントパワードライブユニット(PDU) / リヤモーターコントロールユニット(MCU)

モーターの駆動力を最適にコントロール。

4 ジェネレーター

エンジン動力を、効率よく電気に変換。

5 2.0L MIVEC エンジン

走りにも発電にも力を発揮する、小型・軽量エンジン。

●MIVEC=Mitsubishi Innovative Valve timing Electronic Control system
●MIVECは、三菱自動車の可変バルブタイミング機構の総称です。
モーター、バッテリー、エンジンが備えられています。

4つのメリット

1 プラグインハイブリッドEVシステムだから味わえるスムーズできびきびした走り
電気が通ると即座に最大の力を発生するモーター。日常生活のほとんどのシーンで電気自動車として走るので、アクセルを踏んだ瞬間からパワフルに加速します。余裕のある滑らかなドライブ感覚とともに、高い静粛性が得られるのもモーターの特性です。

2 プラグインハイブリッドEVシステムによる優れた環境性能
電気自動車として走行距離が長く、かつ100km/hまでの速度であれば、電気自動車として走ることができます。つまり、日常生活のほとんどのシーンで電気自動車として使えるため、ガソリンスタンドで給油する回数が減りたいへん経済的。お出かけ先でも充電が出来れば、燃費はもっと向上します。

3 ツインモーター式4WDによる安定した走り
純粋な電気自動車ではなく、発電機にも動力にもなるエンジンを積んでいるので、充電スタンドでのチャージいらずで、長距離の連続走行を実現します。さらに前輪・後輪に搭載された2つのモーターによる四輪駆動で、雪道や悪路でも安定した安全な走りが得られます。

4 大容量電池による新しいクルマの使い方
家庭用と同じ100V AC電源(1500W)を装備しているプラグインハイブリッドEVシステムでは、お出かけ先でさまざまな家電製品が使用できます。キャンプで調理をしたり、旅先でパソコンを使ったり、災害時の非常用電源にも。これからのクルマは「走る電池」としてもご利用いただけます。
4つのメリットのうち、一部の番号を引用元から変更させていただきました。

走りの性能、環境への配慮、新しい自動車の使い方、どれも魅力的なメリットだと思います。
プラグインハイブリッドEVシステム 4つのメリット - 三菱の電気自動車 - EVポータル (8914)

試乗レビュー

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アウトランダーPHEVに乗った第一印象は、ドライブフィーリングがオートマチックのガソリン車とほとんど同じという点。EVの多くはいかにもモーターらしく、軽くアクセルを踏んでもドーン! と加速する味付け(電池節約モード以外)になっている。そのためオートマチックのガソリン車の運転に慣れていると、アクセルの感覚が微妙(滑らかに停止させる瞬間のブレーキ操作ぐらい微妙)で運転しづらいと感じるのだ。

 だがアウトランダーPHEVは、アクセルを強めに踏み込んでもジワジワと加速が付いてくる。それは車重が重いという感じではなく、明らかにコンピュータが介入して、加速の具合を調整している感じだ。スキーやサーフィン、キャンプの相棒としても使いたいSUVタイプなだけに、悪路を走る場合でもタイヤが空転しないようにコンピュータ制御していると思われる。あるいは、それ以上に「運転しやすく乗り心地がよいクルマ」が開発コンセプトにあるのかも知れない。



EVを感じさせないドライブフィーリングで乗り心地がよい
 もう1つの強烈な印象は、ハイブリッド車なのにとにかくモーター最優先で走るということ。すでにハイブリッド車に乗っている人は「ははーん!」と思い当たる節があるかも知れないが、乗っていない人には説明が必要だろう。街で見かけるハイブリッド車の多くは、駐車場などではほぼ100%モーターで走っていて「本当にモーターで走ってるなぁ」と感心する。しかし、実際に運転してみると街中では頻繁にエンジンがかかるし、高速道路ではほとんどエンジンで走っている。筆者もアウトランダーPHEVに乗るまでハイブリッド車とはそういうものだと思っていた。

 しかしアウトランダーPHEVに乗ってみると、ほとんどエンジンがかからない。強めにアクセルを踏んでもモーターで走ることが多いし、高速道路のIC(インターチェンジ)で合流したり、加速しながら追い越し車線に入ったりしても、エンジンがかかることなく「スィーッ!」とモーターで走るのだ。

 しかも、さすがは「PHV」ではなく「PHEV」とこだわっているだけのことはあり、アウトランダーPHEVは電池残量10%を切ってもまだモーターで走ろうとする。これには「おいおい!まだ充電しなくても大丈夫かよ!」と口走るぐらいビックリした(笑)。

 
試乗した人ならではの意見ですね。

発電システムとして使うには?

アウトランダーPHEVは走れる蓄発電機 – WEB CARTOP (8932)

今や一戸建ての場合、日当たりさえ良ければ太陽光発電システムを入れるのがお得とされる。4〜5kWの発電能力持つシステムを導入すると、昼間の電力は余るため電力会社に買ってもらえる。加えて夜間に安い電力料金契約にできるため、7〜10年くらいで購入代金を浮かせられるわけ。つまりアウトランダーPHEVと太陽光発電は単独で買って損しなくなってきた。

ということで、ここからが本題です。両方組み合わせるとどんなことになるか? お互いの長所を伸ばせるから興味深い。
いうまでもなく太陽光発電は、太陽さえ出ていれば電気を作れる。けれど日が沈んだ途端に機能停止。日没が18時だとすれば、晩ご飯を作る時間帯に高い電力を買わなければならない。

アウトランダーPHEVから家庭に電力を供給できる『V2H』(ヴィークルtoホームの当て字)を導入したらどうか。
走行して戻ってきたアウトランダーPHEVの電池残量が3分の2くらいと想定すると、夜間電力料金になる22時までの家庭消費電力のほぼすべてをカバーできてしまう。使ったアウトランダーPHEVの電力は、安い夜間料金の時間帯に充電すればOK。
もう少しわかりやすく書くと、アウトランダーPHEVに入れる電力は1kWhあたり12円41銭。それを34円56銭の時間帯に使える。
ということ。ここまで読んで「タイしたことない金額ですね!」と思うかもしれない。
確かに1日88円60銭(34円56銭×4kW-12円41銭×4kW)。ところがチリも積もれば……というヤツで、10年すれば約32万3000円になってしまう。アウトランダーPHEVが自宅の駐車場にある間、コネクターをつないでおくだけで、朝は満充電状態。夕方から家庭に安価な電力を供給してくれるという電力サーバーになるワケです。
まず、このクルマと太陽光発電を組み合わせることでお互いの長所が伸ばせるところが非常に大きなメリットであるといえます。
給電・蓄電 | アウトランダーPHEV | 乗用車 | カーラインアップ | MITSUBISHI MOTORS JAPAN (8935)

停電対策としての可能性

今や停電することなど珍しいし、少し不便でもしばらく待てば復旧する。
けれど「長い時間の停電は困る」という方も少なくないと思う。とくに冷蔵庫の冷凍室に食品をストックしていて、溶けたら困ると思う人や、急ぎの仕事があってどうしてもパソコン機器などを使いたいという場合だ。

そんなときにV2HとアウトランダーPHEVがあれば相当心強い。完全に停電しても100Vなら約6000W分の電力をクルマから家庭に供給可能。1000W程度の使用量なら、80%充電状態のアウトランダーPHEVで7時間くらい稼働させられる。

アウトランダーPHEVの電池残量が減ってくると電力供給できなくなる。そうしたらV2Hとの接続を外すので少しの間停電するけれど、アウトランダーPHEVのエンジン始動して発電機モードにしてやれば電池残量80%まで充電できる(ガソリン消費は約3L)。そこから再び7時間電力供給ができるという寸法。ガソリンタンクの45L分で100時間以上も普通に電力を使えるから素晴らしい。
雪国なら吹雪のなかでの停電や、台風の多い地域だと強風により停電も対応できてしまう。発電機と電池を搭載しているクルマは、いろんな可能性を持っている。
クルマに貯めておいた電気だけでなく、ガソリンを使ってエンジンを回して発電することもできるため、あらゆる状況にも対応できますね。
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電力自由化後に起こりうる問題点とその対策

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料金体系の見直しといったように電力自由化はメリットもありますが、一方でコスト削減により停電や災害への対策が現状よりも脆くなる可能性があると指摘されています。
災害はいつ起こるかわかりません。自分の身は自分で守る時代になっているこれからの社会で、マイカー選びからできる災害対策を備えておくことで、電力自由化時代を乗り切りましょう。
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マロン マロン

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